「協議事項分析」 第6回

トルコのテロとの戦い

「協議事項分析」 第6回

トルコは30年以上、テロリズムと決然と戦っています。

この過程で、テロ組織PKKによる攻撃の結果、何千人もの人々が死亡し、物理的にも精神的にも大きな被害を受けました。しかし、ここ数年でトルコがテロ組織PKKに対し続けている戦いに加え、イラクとシリアの混乱に乗じてDEASHが出現し、トルコでも攻撃を行うようになったことにより、新たな試練が課されました。

この状況により、トルコはテロ組織PKKとともにDEASHに対しても大きな戦いを開始せざるを得なくなり、トルコの治安部隊はトルコ国内でもテロ組織DEASHとPKKに対し成功裏に作戦を行い、テロの脅威を最小限に抑えることに成功しました。シリアで続く権威の空白と戦争を通じて自身の物資輸送基地と安全地帯を構築したテロ組織DEASHとPKKによる脅威に向けて、トルコは国境を越えた軍事作戦を行うことを余儀なくされました。ユーフラテス川盾作戦により国境地帯からテロ組織DEASHの脅威を一掃したトルコは、「オリーブの枝作戦」によってもテロ組織PKKのシリアにおける派生組織YPGに対し、重要な歩みを踏み出しています。

何年にもわたりアフリン地域を支配してきたテロ組織YPGは、トルコの国家安全にとって大きな脅威となっています。アマノス山地を通ってトルコに武器やテロリストを送り込むための経路となっているアフリン地域にいるテロ組織YPGのメンバーは、トルコにとって国家の安全を脅かす存在となりました。実際に、シリアからトルコに送り込まれた多くの武器システムが、テロとの戦いの際に、治安部隊によって押収されています。テロ組織YPGのアフリンにいるメンバーらは、テロ組織PKKの戦闘員を供給するための人的資源ともなっていました。また、アフリンにいるテロ組織YPGの戦闘員は、国際的なプロパガンダを行い、トルコの内外の多くの社会をトルコに対し扇動し、テロ組織PKKへのプロパガンダ支援を引き寄せました。テロ組織YPGが特にトルコのキリスとレイハンルに向けて行ってきた攻撃で、多くの民間人が死亡しました。「オリーブの枝作戦」が成功裏に終了すれば、トルコにとってこの地域に国境の安全が確保されることになる一方、アフリンにいるテロ組織YPGが一掃されれば、テロ組織PKKがトルコ南部の国境でイラクから地中海に至るテロ回廊を構築する夢も阻止されます。

テロ組織PKKのシリアにおける派生組織YPGのシリアにおける支配は、トルコ国家の安全のみを危険に晒すわけではなく、シリアの領土保全にとっても脅威です。実際、テロ組織YPGも繋がりを持つKCKのいわゆる支配は、シリア、イラン、イラク、トルコの領土にまたがる「クルディスタン」の夢をあきらめているわけではありません。実際、アフリンでテロ組織YPGから奪還された地域のいわゆる郡その他の場所で、この構図が多く見られます。テロ組織YPGは自身の支配下にある地域でいわゆる「北シリア連邦地域」を宣言し、虚偽の選挙を行いました。

他方、トルコの「オリーブの枝作戦」は、アフリンからテロ組織YPGを一掃し、アフリンの地域住民をテロのくびきから解放することも目標としています。周知のとおり、アフリンの人口の大半はシリアのクルド人です。多くのクルド人がテロ組織YPGの弾圧から逃れ、トルコ、イラク、またヨーロッパ諸国に避難しています。トルコだけでも、テロ組織YPGから逃れてきたシリアのクルド人は30万人います。アフリンに暮らし、逃れたいと望んでいるシリア・クルド人がテロ組織YPGに妨害され、無理やり引き止められていることがわかっています。トルコは、シリア人で構成する国軍とともに、アフリンからテロ組織YPGを一掃し、アフリン住民を解放しようとしています。トルコがアフリンに関し、「アフリンは、アフリン住民のものだ」と発表したことが、トルコの意図を現しています。

「オリーブの枝作戦」は、トルコにとって多くの理由をもとに開始された軍事作戦です。トルコはシリア人で構成する国軍とともにアフリンからテロ組織YPGのメンバーを一掃することで自国の安全にとっての危険を抹消し、シリアの領土保全も守ってシリア・クルド人をテロ組織YPGの弾圧から解放します。テロ組織DEASHがトルコ国境地帯から一掃された後、トルコ国内でのDEASHのテロ攻撃は減少しており、同様にテロ組織YPGがトルコ国境から一掃されればYPGの攻撃も減少します。

「オリーブの枝作戦」は、ドミノ効果を発揮して、テロ組織PKKとYPGを他の地域でも著しく脆弱化させるでしょう。マンビジ、ハセケ、ラッカ、デリゾールでテロ組織が支配している地域の住民は、抵抗を見せるようになりました。マンビジでは地域住民が反乱を起こしています。テロを擁護しているアメリカのような国々は、そうすることが非常に予算のかかるものであり、持続不可能であることを、よりはっきりと目の当たりにするようになるでしょう。


キーワード: 協議事項分析

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